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ヴィンテージがお勧めな理由

Buying Vintage is the Stress Reliever

暮らしをリセット

ミニマリストにはなれなくても、心ときめくものだけに囲まれた生活に憧れます。この数年、生活を見直して断捨離をした人が多いようです。実際二年前のゴールデンウィーク時には、遠出ができない連休だったこともあり、ブックオフの買取窓口前は長蛇の列でした。そして最近仲の良い友人は片付け塾に入塾し、家中のものを断捨離。見違えるようにすっきりとした生活を手に入れています。2020年5月30日の日経新聞「お金や断捨離… 在宅生活の発見、1000人調査」の記事では、アンケート対象1000人の内3割の人が断捨離をしたと答えています。長い時間一つの空間で過ごす中、様々なものが目に入ってくるようになりました。

片付けや断捨離をしていると次に考えなくてはいけないのが処分方法。捨てるのか、売るのか、譲るのか、フリマアプリという文明の発達のおかげで選択肢が増え、ものを手放しやすくなりました。手段としては確かに楽に便利になったと言えますが、心情的にはどうでしょうか。買取専門店ウリエルが実施した調査では、断捨離をした7割以上の人がものを捨てることに対して「もったいない」と感じたとのこと。(株)クオーレ 対象:200名 2022/4/5~4/12実施

この”もったいない”という感情、じわりとストレスに感じます。ものに対する愛着があればあるほどそうだし、それほどないにしても高価なものや、ほとんど使用しなかったものなど、買ったことへの後悔も含め ”もったいない” という負の感情。そこで決意するのです。今まで追い求めていたトレンドの服、美顔器や化粧品、生活が便利になると信じたミニ家電など、もうあれこれ買うのはやめにしよう、と。

ものを買うことのストレス

ものが溢れる過剰な世の中で、われわれ消費者の目や耳に飛び込んでくる多くの雑音を断ち切るのは不可能に思えます。欲しくないのに欲しくさせる仕掛けがあちこちに、新しいものを手に入れるにはワンクリックするだけ。簡単で便利なため、私たちはしばしば ”物” の必要性や、どれだけ生活に意味のあるものなのか、深く考えなくなってきています。”欲しいか欲しくないか” の先には、”買えるか買えないか”、その程度です。

そして世に売られている商品そのものを深く知ろうとはしていません。機能や性能、大きさや容量など、ある意味最も大切に思える情報であるスペックは入念に調べ検討はするものの、どのように作られたのか、誰がどこでどのように関わったのかはそれほど重要ではないのでしょうか。そして更にその先、不要になった時、どこに行くのかということについては考えることはあるでしょうか。フリマアプリで売るのか、人に譲るのか、はたまたゴミとして処分するのか。このようなことを考えると、単純な買い物でも気が遠くなるような気持ちになります。

ストレスからの解放

ものを持つことについて、またその意味について語り始めたらまだまだ終わらないでしょう。これからもっと議論していかないといけないことです。そして親としてこどもと語り合っていかなくてはいけないことです。この矛盾しているようなものを欲する高揚した気持ちと、同時に感じるストレスを緩和させる方法としてお勧めなのは、中古品を買うということです。高価なものを買うことで解消される人もいるかもしれません。でも高価な物を買うことは、人によってはまた別のストレスが生まれる可能性もあります。新品を買う機会を減らし、捨てる機会を減らすこと。新品よりも多少機能が劣ったとしても、お金はセーブできるし、気分も爽快。大切に使えば、また次の買い手につなぐこともできます。

そしてもう一つのおすすめはヴィンテージを生活に取り入れることです。ヴィンテージの定義はさておき、服や雑貨、家具やインテリア小物など、人から人へ、国から国へ渡り、何年も経て燻され、ピカピカの輝きはないけれど。初めて出会ったものなのに、どこか懐かしく、切なく、忘れがたい、それがヴィンテージ品です。心惹かれる理由は、物の背景にあるストーリーと精神です。誰がどこでどのように作ったのか、それを知れば心は満たされ、愛情が育っていくので、手放す日のことを考えずに済むということです。