
黒い縁取りの大胆な筆使いで描かれたドイツ・シュランベルグ製の小ぶりな花瓶。
1820年に設立された窯元。1912年 マイヤー兄弟が買収し1989年に閉鎖。彼らは多くの芸術家にデザインを依頼したと言われています。中でも最も有名なのは、1930年代に製作されたエヴァ・ザイゼルのデザイン。正にこちらの花瓶がそうです。
エヴァ・ザイゼルは、ハンガリー生まれのインダストリアルデザイナー。17歳の頃画家を目指し学校に通うも、翌年 手に職をつけるようにという母に言われ、陶芸家の修行を積み、ブタペスト・ギルトの初女性職人なリました。その後ヨーロッパ各地で芸術活動を続けます。あるときソ連ではスターリン暗殺の嫌疑をかけられ15ヶ月間投獄されるなど、波瀾万丈な人生を歩んでいます。1938年 オーストリア併合の当日にナチスを逃れてスイスへと渡り、イギリスへ亡命、ハンス・ザイゼルと再婚。 その後、2人はほとんど無一文のままアメリカへと渡りました。その後100歳を超えても活動を続け、2011年に生涯を閉じました。
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コンディション: A
メーカー: Schramberg
国: ドイツ
時代: 1930s
サイズ: 高さ15.5cm・幅12cm・口5cm
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